第2話 家族の実体は夫婦です
新しい家庭をつくるにあたって、まず必要なことは、「夫婦2人の人生をどのように創るのか」これを2人で少しずつ考え、時間をかけて熟成(?)させることです。
こうした2人の人生について、ビジョンを考えるための時間が、新婚生活にはとても大切なことだと思います。2人のビジョンなどというと大げさに思われるかもしれませんが、新しく家庭を築くということは、長い人生の中でもとりわけ大切な時期であって、ここには2人で新たな人生を創ってゆくという静かな決心が求められるものと思います。
恋愛中は、2人でいっしょにいるだけでしあわせと思っていた方も、結婚して子どもができるようになりますと、意識モードの変換がはっきりと求められます。なりゆき任せの新婚生活は、いきおい子どもばかりを優先する「子育て生活」へと、すべり込んでゆく危険を含んでいます。
子どもができますと、四六時中が子育てであるかのような、子ども優先の生活が始まります。おしめの交換、4時間ごとのミルク‥これに伴って、夫婦の生活のリズムも、夫婦の会話も、夫婦の愛情の交流も、すべて子どもの方へと流されてゆきます。
子どもが産まれれば当然の生活ですが、ここで大切なことは、ご夫婦がどのような夢と希望をもって家庭生活を築いてゆくかというビジョンをもつことが必要であったということになるのです。2人のビジョンにもとづいた家族生活の方向づけ、子育てが行われるということが長い人生を考えると、とても大切なことと思われます。
今の時代、「出たとこ勝負」の夫婦生活は、リスクが大き過ぎます。
ご夫婦のビジョンとは、夫婦2人の生きがいに結びついた人生設計のことです。ご主人の仕事、奥さまの子育て、でも、こればかりが人生ではありません。仕事と子育て以外の人生の要素を2人が家庭生活にどのように組み入れるのか、これこそが大切なのだと思います。
2人だけの時間に、2人だけの人生について、お2人でゆっくりと考えてみてください。このことが、できている家庭で育つ子どもは、きっとしあわせです。 子どもは、両親の信頼しあえる姿を見て育つものだからです。